8月17・18日,毎年行われる京都府私学理科研究会主催の夏季現地研修会に参加してきました。
今回の研修地は三重県の大杉谷から大台ヶ原へ抜けるルートです。京都駅前からマイクロバスで出発し,伊勢自動車道から大杉渓谷の登山口に到着しました。
正午過ぎから登山道を歩き始めましたが,日本三大渓谷の名の通り,次々に現れる吊り橋や崖沿いに作られた細い通路に緊張し,また,渓谷沿いの大小の滝の景観を楽しみながら,ゆっくりと歩を進めました。
初日は4時間ほどで吊り橋を渡った渓谷沿いに建てられた「桃の木山の家」に到着し,環境保護のためシャンプーや石けんの使用が禁止されてはいますが,木の香りが漂う真新しいヒノキのお風呂で汗を流しました。
早い時間の夕食後,携帯の電波も入らず,午後8時には消灯という山小屋の生活に,生徒たちはとても驚いていました。
2日目は夜明けと共に起床し,朝食をとった後,6時過ぎには宿を出発し,一路日出ヶ岳目指して歩きはじめました。
途中,大規模な崩落のため,10年間ほど通行禁止になっていた「大崩壊地」を抜け,鎖場の細い道をたどりながら,最後の登坂にかかりました。
全員きつい山道に汗をかきながら,最後は日本百名山の一つ,標高1,695mの日出ヶ岳の頂上に着きました。
残念ながら,頂上では断続的にガスが発生し,周囲の景色や記念撮影も難しい状態でしたが,登山道のすぐそばまで野生のシカが2頭近づき,人間をまったく怖がらないのが印象的でした。
日出ヶ岳から大台ヶ原のビジターセンターに降り,再びバスに乗り,京都駅には夜7時に無事到着,その場で解散となりました。
大台ヶ原は日本で最も雨の多い地域で,8月は特によく雨が降るのですが,2日間天候に恵まれた研修会となりました。生徒たちはお互いに声かけや助け合いながら,2日間で合計10時間弱の行程を頑張ってよく歩きました。
一泊二日の日程ではありますが,非常に中身の濃い研修になりました。これからの部の活動に今回の体験を生かしてほしいと思います。